V2Gは長年パイロットの域だったが、2026年に料金・ファームウェア・規格が揃い製品化された。EVの電力経路が双方向に流れることで、バッテリーと充電器内のバスバーがその負荷に耐える必要がある。
V2Gは長年パイロットの域だったが、2026年に料金・ファームウェア・規格が揃い製品化された。EVの電力経路が双方向に流れることで、バッテリーと充電器内のバスバーがその負荷に耐える必要がある。
2026年4月、VolkswagenとElliがドイツ向け統合vehicle-to-gridサービスを発表、Q4に開始:クルマ・アプリ・料金・スマートメーター・双方向充電器・施工を一体提供(Volkswagen Group, 2026年4月)、年間700〜900ユーロの節約。パワエレ用バスバーにとっては構造転換のシグナルだ。
Renault 5 E-Techは双方向を標準装備。MobilizeとThe Mobility Houseがクルマ・充電器・契約・ソフトをバンドル販売(Nexithon, 2026年8月)。ユトレヒトでは100台超が欧州最大のV2Gカーシェアで稼働。バッテリーバスバー設計が初日から双方向前提になる。
BMWはE.ONとWallbox Professionalで初の商用提供、Mercedesは電動GLCで追随(Nexithon, 2026年8月)。FordとOctopus Energyは2026年2月にドイツ向けV2G料金を発表——月30ユーロ・接続300時間以上+18ct/kWh(Meticulous Research, 2026年10月)。充電インフラ調達では双方向が標準になる。
GMは2026年6月、既存顧客向けにファームウェアでV2Gを有効化——25万台の双方向車両、PG&Eは2030年までに5.2万台を目指す(Nexithon, 2026年8月)。Rivianも6月にChargeScapeへ参画。ソフトは電流容量を増やせない。バッテリーバスバーがグリッドサービスの隘路になる。
デンマークは世界初の完全商用V2Gハブを運営(Nissan・Enel・Nuvve)。中国は9都市30パイロット、2027年末までにV2G施設5,000基を目標。30〜360kWのDC双方向充電器は高電流バスバーに逆潮流を課す。
ISO 15118-20 Amendment 1は2026年7月にAC分散電源制御を追加。EUは2027年1月1日から新規充電器に双方向を義務化(Meticulous Research, 2026年10月)。NACS双方向はSAE J3400で定義(EV Charger Scout, 2026年3月)。
商用V2GはDCが優勢:ACの3.7〜22kWに対し30〜360kWの双方向、応答も効率も高い(Mida, 2026年8月)。SiCモジュールは双方向で97%超。この電力帯ではDCリンクは本格的な組み立て品だ。低インダクタンスの積層DCリンクバスバーが求められる。
2026年の現場データでは、LFP/LMFPでDOD10〜20%の浅いサイクルなら劣化は通常使用範囲内(Mida, 2026年8月)。双方向は接続部の熱サイクルを増やすため、サイクル寿命が疲労設計の入力になる。

双方向電流は走行電流にグリッドイベントが加わるため、パックを流れる電流の時間積分が増える。抵抗損失と熱サイクルが増え、バスバー・端子接続はより低抵抗で余裕のある設計が求められる。
双方向充電器はモードにより電流が両方向に流れる。ループインダクタンス・コンデンサ配置・バスバー形状は両状態で最適化する。低インダクタンス設計の価値はSiCモジュールで一層高まる。

グリッドサービスは年間数百の浅いサイクルを課す。ボルト締結はトルクと耐振動を保ち、溶接は亀裂なしでサイクルに耐える。ロット単位の品質記録がプロトタイプとグリッド用ハードを分ける。
双方向負荷を明示する:両方向の定格電流、サイクル数、接続寿命、DCリンクインダクタンス。実測の接触抵抗と定格時の温度上昇を要求する。カスタム設計でカタログ品と双方向サービスのギャップを埋める。
SHANYUANはEVパック・車載充電器・充電システム向け積層バスバーを製造:C11000銅、1〜6+層、約1000A級、PET/Nomex/DLF、錫めっき、M6/M8・ブレード・溶接端子、20カ国以上へ輸出。プロファイルと図面を送付いただければ1営業日で技術回答。
料金は稼働し、規格は固まりつつあり、2027年1月1日にはEU義務化が始まる。双方向は充電・パックプログラムの共通項になる。関連記事:EVバッテリーバスバー、SiC/IGBT DCリンク設計。

800 V化が進むEVパック。モジュール相互接続とBMSセンス統合の設計トレンドを、軽量化・低インダクタンスの観点から解説。
記事を読む
大電力充電網の普及が1000 V級バスバーを要求。急速充電器のDCリンク設計と高電圧絶縁の実務を解説。
記事を読む
デバイス効率向上の次に効くのは受動部品。スイッチング過渡を左右するDCリンクのループインダクタンス設計を説く。
記事を読む
Elena Vasquezはパワーエレクトロニクス応用エンジニアで、積層バスバーをEVインバータ、充電システム、エネルギー貯蔵PCSへ統合した経験が10年あります。低インダクタンスDCリンク設計、EMC挙動、コンバータ実装を専門としています。マドリード工科大学で電気工学の学士号を取得。インバータ用バスバー選定、浮遊インダクタンス、SiCレイアウトについて執筆しています。